治療は、疾患によって、ホルモン療法や手術を組み合わせて行います。
弓状子宮、中隔子宮、双角子宮などの子宮の形態異常は、基本的には治療の必要はありません。
ただし、中隔子宮については、不妊症や流産などの原因となっていると考えられる場合には、子宮鏡下中隔切除術が必要な場合があります。
また、妊娠中の早産や発育不全のリスクが高いと考えられる場合は、高次医療機関での妊娠分娩管理が望ましい場合もあります。重複子宮など、経腟分娩が不可能で帝王切開が必要な場合もあります。

一方で、副角子宮、Wunderlich症候群、OHVIRA症候群、腟閉鎖など、子宮の一部(もしくは全部)が腟につながっておらず、経血が子宮内に溜まってしまうような状態(月経モリミナと言います)の方の場合は、生理痛がとてもひどくなることが多く、その場合手術が必要です。
手術は、経血が腟に流れてくるように流出路を形成する手術(開窓術)と、副角子宮のように正常妊娠が望めない子宮の一部を切除する手術があります。これらの手術は、腟式手術もしくは腹腔鏡手術が一般的です。
子宮と腟の全部もしくは一部が欠損している状態です。
卵巣は正常なので、ホルモンは正常に分泌され、乳房や体毛などの第二次性徴はおきます。
初経が来ないことで気づかれることが多いですが、腎臓や直腸などの形態異常に先に気づかれたことをきっかけに見つかることもあります。
治療の目標は、性生活を正常に送れるようになることですので、手術の時期は患者さんの希望を相談しながら決定します。手術は、腹腔鏡補助下Davydov変法を行うことが多いです。
これは腟の穴をまず作り、そこが塞がらないようにお腹の内側を包んでいる膜(腹膜)を、腹腔鏡で引っ張り込んで表面を覆う方法です。
染色体は男性型ですが、男性ホルモンが作用しない先天性の病気です。
外性器は様々な表現型を示しますが、産婦人科では、外性器が女性型で原発性無月経を主訴に受診したことをきっかけに診断されることが多いです。
卵巣や子宮卵管は形成されておらず、精巣からホルモンは分泌されますが精子は産生できません。
精巣は悪性化するリスクが高いことが知られており、予防的に性腺摘出術が有効です。
当院では、腹腔鏡下手術を取り入れております。
妊娠6~11週ごろの胎児にできる組織で、その後分離して、直腸、腟、尿道になります。総排泄腔異常症は、この分化がおこらず、会陰には総排泄腔という一つの管しかありません。
そして、そこに直腸、腟、尿道がつながっている状態になります。女児にしか発生しない病気で、外陰部の視診上の異常で出生直後に診断されます。
そして、出生直後から小児外科や泌尿器科などで手術が必要です。産婦人科の受診が必要になるのは、思春期以降です。
子宮及び腟の発育は、患者さんごとの個人差が大きいです。月経モリミナになった場合は、手術が必要になったり、ホルモン療法が必要になったりします。