スポーツに参加する女性に多い健康問題として、無月経、利用可能エネルギー不足(以下エネルギー不足)、骨粗鬆症が挙げられ、これらは「女性アスリートの三主徴」と呼ばれています。
無月経や月経不順の原因は様々ありますが、女性アスリートに多い原因は、運動量に見合った食事が摂取出来ていない「エネルギー不足」と考えられています。
また、図1のように、このエネルギー不足は月経や骨のみならず全身の生理機能へ影響を与えパフォーマンス低下をもたらすと考えられています。エネルギー不足による低体重や無月経に伴う低エストロゲン状態は、骨量減少や骨粗鬆症の原因となります。また、女性アスリートの三主徴を有するアスリートでは、疲労骨折のリスクが高まることも明らかになっています。
エネルギー不足による無月経の治療は、エネルギー不足を改善することであり、ホルモン製剤による治療が第一選択ではありません。
当科女性アスリート外来では、公認スポーツ栄養士とともに診療を行っており、エネルギー不足による無月経のアスリートでは、エネルギー摂取量・消費量の栄養調査を行い、エネルギー不足を改善し自然月経を再開することをも目標に治療を行っています。
また、無月経のアスリートでは摂食障害を抱えているケースも多く、当院心療内科と連携をとり診療を行っています。
3か月以上月経が止まっている場合や15歳になっても初経がきていない場合はご相談ください。

 

アスリートにとって月経痛や月経前の体重増加、腰痛、下腹部痛、いらいら、気分の落ち込み等、月経前の体調不良は、コンディションやパフォーマンス低下につながる問題です。
また、経血量が多く、月経のたびに貧血になる選手もいます。このような選手では、目標とする試合で最高のパフォーマンスを発揮できるよう、普段の練習から月経対策をとる必要があります。
当科女性アスリート外来には、持久系、審美系、球技系、体重-階級制、技術系競技等、様々な競技/種目の選手が受診しており、専門家がコンディショニングの点から競技特性を考慮した最適な治療を提示し、治療開始時期や試合・練習日程に配慮した診療を行っています。
多くの女性アスリートが「月経周期と主観的コンディションには関連がある」と感じています。
月経終了後にコンディションが良いことを自覚するアスリートが多くみられますが、コンディションの良い時期は選手毎に異なります。また、月経随伴症状で困っていないアスリートにおいても、ユニフォームの色や遠征時の長時間の移動等で、経血自体に不安を抱えているアスリートも少なくありません。
このようなアスリートでは、ホルモン製剤を用いて試合や練習日程に合わせて自分の来てほしい時に月経を起こすことが可能であり、近年、月経周期調節を行うアスリートは増加傾向にあります。
多くの女性アスリートが「月経周期と主観的コンディションには関連がある」と感じています。
月経終了後にコンディションが良いことを自覚するアスリートが多くみられますが、コンディションの良い時期は選手毎に異なります。また、月経随伴症状で困っていないアスリートにおいても、ユニフォームの色や遠征時の長時間の移動等で、経血自体に不安を抱えているアスリートも少なくありません。
このようなアスリートでは、ホルモン製剤を用いて試合や練習日程に合わせて自分の来てほしい時に月経を起こすことが可能であり、近年、月経周期調節を行うアスリートは増加傾向にあります。