無月経には、原発性無月経と続発性無月経があります。
ここではその違いについて説明します。
視床下部性 Kallmann症候群、特発性低ゴナドトロピン性性腺機能低下症 (IHH) など
下垂体性 一部のIHH (GnRH受容体遺伝子変異によるもの) など
卵巣性 Turner症候群、卵巣発育不全、抗癌剤、放射線治療後など
腟・子宮性 子宮形態異常、処女膜閉鎖症、腟閉鎖症など
乳房発育などの二次性徴の評価や外性器の評価、超音波検査やMRI検査、染色体検査等による原因の診断が重要です。原因によっては手術療法が必要になることもあります。
視床下部性  体重減少・心因性などによる視床下部の機能障害、Chiari – Frommel症候群、Argonz – del Castillo症候群
下垂体性 Sheehan症候群、下垂体腺腫
卵巣性 早期卵巣不全、手術による卵巣摘出、抗がん剤、放射線治療後
子宮性 Asherman症候群、子宮内膜炎
続発性無月経の原因の診断がついていない場合には、問診や婦人科診察、超音波検査、M R I検査、血液検査等で原因を突き止めます。
無月経の状態によっては骨量低下や高コレステロール血症等の今後のヘルスケア上の問題、不妊、女性ホルモンの持続作用による子宮体癌のリスク上昇などをもたらすため、患者さんの状態 (妊娠を希望されているか等) により適切な治療を選択し提示いたします。