MRIによる子宮腺筋症の分類:subtypeⅠ(内在性)・Ⅱ(外因性)・Ⅲ(筋層内)・Ⅳ(非定型)

 

 

子宮腺筋症の治療として、以下のような薬物療法・手術療法が行われています。
鎮痛剤:NSAIDs、アセトアミノフェンなど
漢方:当帰芍薬散など
低用量ピル:エストロゲン・プロゲスチンの合剤の内服薬です。卵巣からの内因性のエストロゲンの分泌を抑える働きがあります。近年では従来の月1回の休薬期間(出血する期間)を設ける周期投与だけではなく、連続投与することで出血する回数を減らし、子宮腺筋症による症状緩和を図ることなども行われています。
ジエノゲスト:卵巣ホルモンの1つである黄体ホルモン(プロゲスチン)製剤の内服薬です。エストロゲンに拮抗することで子宮腺筋症の症状緩和を行います。
GnRHアナログ:卵巣から分泌される女性ホルモンが子宮腺筋症を活発化させるため、卵巣から分泌される女性ホルモンを閉経状態にまで減らし、無月経とすることで症状緩和を図ります。偽閉経療法と呼ばれ、内服薬・注射薬・点鼻薬などがあります。症状緩和としての治療効果は大きいですが、更年期症状などの副作用があることが多く、保険適応としては最大6か月間しか使用できません。
レボノルゲストレル放出子宮内システム:子宮内に留置する器具であり、黄体ホルモン(レボノルゲストレル)を放出します。内服する必要がなく、一度留置すると4~5年は効果が継続します。
子宮腺筋症核出術:挙児希望がある方が対象であり、子宮腺筋症の病巣部分のみを切除し、子宮を温存する術式です。子宮腺筋症による出血・疼痛などの症状緩和に優れた効果があります。妊娠中の合併症が多いことから、高次医療機関での管理が望ましいと考えており、可能であれば東大病院での妊婦健診・分娩をお勧めしています。この手術は保険適応がありません(2022年7月現在)が、東大病院では先進医療として行っております。妊娠後は高次医療機関での管理が望ましいため、可能なら東大病院での妊婦健診・分娩をお勧めしています。
また、不妊症の方には、体外受精と手術を組み合わせて、包括的な治療(当科ではECBSと呼んでいます)を行うこともあります。詳細はECBSのページをご覧ください。
子宮全摘術:挙児希望がない方に対して、根治的な術式として子宮を摘出する術式です。東大病院では、開腹手術だけでなく、腹腔鏡手術・ロボット支援下手術などの低侵襲手術も行っております。どの術式が適切かはMRIなどでの子宮の大きさ・癒着の程度などにより判断することとなりますが、可能な限り傷の小さな低侵襲手術を行うことを目指しています。